ただ、思い通りに読む。それが一番難しい。

こんにちは、声ナレクラス、小津ミワです(^^)。今回は墨屋さんの「NHKメソッドのストレート2」。前回に引き続き「100分de名著」の原稿でした。今回は、いかに意図(≒作為?)が緊張を生むか、またそれによって思ったように読めなくなってしまうかということを改めて感じました。

名簿順で読むことが多く、大体一番最初に読むことになるのですが、今回は「後ろから行きましょうか」という墨屋さんのご提案により、今回は一番最後に読むことに。色んな方の読みとそれに対するアドバイスを聞いたうえで最後に読むのは、逆に緊張します…。まずは基本の「上から下」を守りながら、ある程度自分で定めたポイントにだけニュアンスを載せるようにしてみました。内容を伝える、という意味では概ね問題なく読めるという評価ですが、ともすると、自分の欲の部分なのでしょうか、自分自身でドラマを作ってしまう癖があり、それをいかにフラットに読むかという、今の自分にとって一番の核心の問題に結局行きついてしまうのでした。

前回のVOでは抑えすぎ、という指摘だったので真逆なのですが、やはり素材によってどう読み分けるか、求められている読みはどれで何が最適なのかを瞬時に察知し、さらにそれを的確に表現する力が必要なのだと思います。墨屋さんからも「できるだけクールに、(原稿や映像から)距離を取って読む方がいい」というアドバイスをいただいたので、何とか距離遠めで読みたい!と思い、2回目を読んでみたのですが、今度は音が全体的に上がってしまいました。作為が緊張を生み、それによっていかに自分がしたいことから離れてしまうのかを思い知ります…。

「緊張をコントロールする」ことは、今後もずっと大きな課題の一つだと思います。自分の表現の足枷になるような緊張から解放されて、自然な自分の良い声で読むにはどうすればいいか。……とにかく練習を積み重ねるしかないなと思いました;;;もう、それだけや…。結局、積み重ねた時間だけは、自分を裏切らない。そのためには自分に言い訳をしていてはいかんのだー。と、読みの技術はもちろん、改めてそれ以外の根本的な問題に改めて向き合わざるを得なくなるようなレッスンでした(個人の感想です)。墨屋さん、ありがとうございました!