プロデューサー視点で感じた、選んでもらうためのヒント

この日は、いろんな局のプロデュ―サーが集まる仮想合同オーディション。
プロデュ―サー役を感じて思ったのは「たくさん聞いてもそれらの声すべてを覚えてない」ということ。キーワードでのみ自分の頭に残っていくものと、どんなキーワードにも変換されず頭に残らなかったものがありました。これが俗にいう「引っ掛かり」なのでしょう。改めて肌で実感できました。
他にも、なんだか楽しそうに読んでいるな(現場が明るくなりそう)とか、挨拶にいれるキーワードひとつで印象に残りやすいな、など。服装一つとっても大きな要素になりました。

そんな中、自分の番組をどう作っていこうかワクワクしながら考えていた矢先のことでした。「上層部からの圧(つぎ失敗したら島流し)」と「スペシャルカードの魔力(ベテランナレーターのキャスティング権GET)」という、人生ゲームでいう大きな方向転換のマスに踏み入れた途端、見える世界がまったく変わってしまいました。他のプロデューサーと比べて、駆け出し花海Pは特に顕著だったと思います。もう聴き比べて決めてるんじゃない。これ完全にネームバリューで選んでるわ、ワタシ・・・。

もう既に何らかの「カード」を持っている人は選ばれる理由があります。番組の実績があればその番組のナレーションが頭に浮かびます。でも、わたしは残念ながらカード持ちではありません。なので、明確な引っ掛かりを示す必要があります。なるべく早い段階でわかりやすく出していくことが、最初のキャスティングに乗っかるヒントになりそうです。

ちなみに、自分の抱える番組企画に合うか合わないかを考えながら声を聞くのって案外ムズカシイですね。自分の番組の色をちゃんと押さえておかないとキャスティングしにくいこともわかりました。おそらく私自身、番組のジャンルの持つ要素について知識が浅い。今回のようなレッスン内容を、日頃からゲーム感覚で練習に取り入れたら耳が鍛えられて楽しそうです。表現を磨く以外のアプローチを見つけることができた面白い授業でした。
畠山さん、気づきいっぱいの授業をありがとうございます。
花海志帆でした!