無心で読む

こんにちは。声ナレクラス、小津ミワです(^^)。
長かったゴールデンウィーク休み明けのレッスンは、逸見先生の「情報バラエティ」。今回、私的には新境地が開けたレッスンでした!「ずっと言われていたことはこれだったのか!」と、腑に落ちました。「普段の声でナレーションを読めるのが一番いい」と、恐らく多くの方が言われたことがあると思いますし、私もその一人なのですが、やはりバラエティ要素が多い原稿ほどどうしても普段より少し高い音を使ってしまいがちで、それを無理に低くしようとすると緩急高低が思った通りに構築できない…という悪循環。映像・音響の演出の意図を汲んで面白いナレーションをするにはどう構築すればいいのか色々と考えるものの、何となく明るい声の一辺倒な読みになり「下手ですね(笑)」「ですよねー(苦笑)」ということがほとんどでした。その原因が、このレッスンではっきりしました。「自分がやってる感」です。「バラエティなんだから、楽しく読まなきゃ!」というもはや強迫観念のようなものが無意識のうちに発動し、なかば強引に自分の感情を持ち上げて読んだ結果(そもそも強迫に近いため、そんなに楽しくもない)、「とりあえず何かやった気がするけど…ビミョー」といった状況に陥っていたんだなと思いました。言葉にすればするほど、恐ろしい症状です。声優養成所を経てきた私にとっては表現に対する感情アプローチはそれほど違和感がなく、バーズ的な「型アプローチ」の方が難しいなと感じていて、結果が同じならどちらでもいいんじゃないかとも思ったりもしたのですが、今この状況が無意識の感情アプローチによる弊害なら、即刻止めたい!…ということで。無心で読んでみました。あえて、感情も表情も動かさず(表情を動かすと感情も引っ張られるため)、緩急高低だけを意図的に動かして読む、という感覚です。そうしたところ、「一番使った方がいいと思っていた自然ないい声で喋れている」という評価をいただきました。無心のため、自分が何をしているかが結構冷静に見られる気もします。逸見さんも、調子がいい時は案外無心で読んでいた時だと思う、とのこと。もちろん1回のレッスンでのことなので、この方法で今後自分の考えた通りの読みができるかは色んな原稿で検証する必要がありますし、そのためにはまずこの方法を自分自身に馴染ませていく必要があると思います。でも、長く悩んでいたことに一つ答えが出たという意味でとても有意義なレッスンでした。アフターでも個人的にお時間をいただいてしまい…><;逸見さん、皆さん、ありがとうございました!