旬の報道の現場の、感覚と目線。

水曜モード、復学のMです。

令和となり、初の授業となりました。
今回は目黒さんの《報道》。
CXアンカーナレーターを数年務める目黒さん。まさに”旬の報道の現場”の感覚と目線を私たちに届けてくださいました。

まず、報道の現場がどんな流れで動いているのか、どんな雰囲気なのか、原稿の種類、報道でも朝・昼・夕・深夜、それぞれに雰囲気があることなど、分かりやすく伝えてくださいました。

一口に《報道》といっても、内容は堅いものから柔らかいものまでバラエティーに富んでいる。原稿の内容によっても、放送時間によっても、局や番組の色によっても、ナレーションのスピード感や声の色合い、雰囲気を、とても意図的に変えている…その中でどのナレーターを起用するのかは、番組の色を決める大きなひとつの歯車であるのだなと…それが”番組作り”なのだなぁと、感じました。

実技は、3種類の原稿の中からひとつを選んでブースで全員分収録→聞き返しながら考察、という流れでした。

まず勉強になったのが、目黒さんの一人一人の声を聞いたときに瞬時に出てくる考察。
もちろん、最前線にいる皆さんはみんなそうなのだと思いますが、声・読みを数秒聞いただけで、「◯◯(番組)な感じだね」「◯◯(ナレーター)さんの感じ~」「”昼”って感じだね~」とすぐに具体的な分類が出て来て、「では今回はこうやってみましょう」と、そのプレイヤーがもっと良くなる方向へのヒントを導き出してくれる。 膨大な知識と研究、肌で感じてきている感覚があるからこそ、なのだなと、とても勉強になりました。

授業中に特に心に残ったワードをいくつか書き出します。

◎”内容”を伝える!
◎音程の使い方→意味の違うところが立ってしまうと×。報道での上げ方、下げ方、気持ちの良い立て方の研究をしよう。
◎意味を分かった上で読む。原稿を先に目で読む。読み慣れること。映像をイメージしながら。
◎リード案を受けてのスタート、入りの色を。
◎(イヤホンの)返しの重要性。個体差があるので、それぞれに探ることが大切。
◎報道は、ある程度色は付けずに…でもその中でも、どこで色を付けるか、立て方や落とし方、流し方の研究を。
◎発声・意味・文章、それぞれをどうキャッチしてどう発するのか、総体的なバランスを考える。どんな楽器でどう表現したいのか。

他にもたくさんのヒントを頂きました。

そして、目黒さんの授業を引っ張っていくパワーもやはり印象的でした。
講師の皆さんは全員そうですが、時に笑いも混ぜながら、リラックスした雰囲気を作ってくださったり、その中で、プロの感覚の鋭さでたくさんの指摘と刺激を提供してくださる。

あれもやろう、これもやろう、と、また色々な研究材料と、そして意欲が生まれました。ありがとうございました!