ブラックコーヒーを啜りながら、違いがわかる女を夢想する

違いがわかる女になりたい。

小粋にカップを傾けて、画面に向かって微笑んで。
伸びやかな美女のダバダ~の声を聞きながら、なんて。
スタバでショート&トール&グランデ3兄弟の洗礼にうろたえ、あまつさえ聞いたこともない銘柄を2種類提示されただけでパニック状態になる私には、某CMのような優雅さは微塵もなく、カスタムメニューに手を出すことも到底かなわない。
コーヒーに関しては向こう20年違いがわからないままだろうが、せめてナレーションに関しては違いがわかる女になりたい。

2週にわたるコピーチェックは前回がストレートのコピー、そして今回はバラエティのコピー。
山上先生の授業以降、コピーをする上で着目するポイントが変わり、以前よりも細かい部分を聞くことができるようになったように思う。

しかし、その再現度はどうだろうか。第三者にチェックしてもらうと、低めに出していた音程が、実際は驚くほど高めに出した方が良かったり、強めの音を出していたけれど実際はもっと弱く音を出しても良かったりと自分の感覚との齟齬が出ていることがわかる。

実際に指摘を受けて驚いたことはストレートのコピーチェックでの、距離感を変えて読むということ、そしてバラエティのコピーチェックでは表情や心理まで想像して再現することが必要であること。
今まで距離感というのはほとんど意識していなかったが、例えば目の前の人どころか鼻先10センチくらいの距離を対象にした弱い音が案外ちょうど良かったなんていうのは、目から鱗の発見に近い。
また、バラエティのコピーではやりすぎなくらいのノリで行かないと、表情が全然伝わらず変化を感じられないということも他人の目線がないとわからないことだ。
そしてそのためにはなぜそうなるかという分析、特にコピー対象が表情や心情をどのように見せているかということを想像してみるのは今後の課題だと感じた。

インプットとアウトプットの精度を上げて、違いがわかる女へ。
もしかしたらその前に、コーヒーに目覚める日が来てしまったりして。

コーヒーより紅茶派、もっと言うと麦茶派 土曜コア 大島