第一歩

春9期ベーシックのホシです。
半年間の通学を終えて感じたことを書いてみます。
声の仕事や勉強の経験もなく、たいして知識もないまま、ほとんど思いつきで飛び込んだスクールバーズ。
役者やミュージシャン、美術屋の経験があったので、人前で何かを表現することに抵抗はなかったのですが、それが声だけでとなると全く未知の領域でした。
案の定、入学前になんとなくあった仄かな自信は、レッスンを始めてすぐにボロボロに崩れ落ちました。
思ったように表現出来ず、当然のことながら先生からダメ出しを食らう。毎回毎回、その繰り返し。
周囲には、既に声の仕事をたくさんこなしている人、経験はなくてもみるみる上達していく人、それほどテクはないのに妙に魅力のある人、世界が違うかと思えるほど上手な人……。かっこいいサンプルもいくつも耳にして、自信はどんどんなくなっていく一方。
簡潔に云えば、この半年間で学んだ一番大きなことは、自分がいかに何も出来ないか、ということでした。
今まで何となく、自分は「そこそこ」なのではないかな、という根拠のない自信がありました。何でもたいていそこそここなせて、周りからもそこそこ評価されて、故に多くを求めずに生きてきて。だから、何一つ極めることもせずにここまで来てしまった。
そして、ここで何か変えたいと思ってバーズに通い始めたのに、自分の無能さにびっくりする日々。
全然ダメじゃん……。
元々、考え過ぎて色々なことが裏目に出がちなタイプなので、バーズに入ってからは出来るだけ頭で考えずに直感的にチャレンジすることを心がけたのに、やっぱりちょこちょこと深読みや裏読みをしてしまい、笑われたりダメ出しされたり。とにかく、やることなすこと何もかもが上手くいかない。山積みの課題を目の前に、途方に暮れるような半年間でした。
そんな感じでなかなか思うようにはいかなかったけれど、それでも全く進まなかったというわけではありません。
入学早々、何の展望もないままいきなりサンプルを録ったこと。
疑問に思ったことはなんでもすぐに質問したこと。
無理かと思ってもとりあえずはやってみたこと。
上手くいったかどうかは別として、過去に一歩踏み出せなかったところにも果敢にチャレンジできた半年だったとは思います。
「きみなんかに興味持つひとがどれだけいると思ってるの?」
ある先生に突き付けられた言葉。お酒の席での言葉でしたが、それで一気に酔いが覚めたのをおぼえています。
それまで、周りに何かを発信することばかり考えていました。何か見せなきゃ、何か伝えなきゃ、何か出さなきゃ……。
でもその言葉をいただいてから、まずは自分の内側にあるものを明確にすべく『自分と向き合う』という今までしたことがないような事態と真っ向から対峙することになりました。怖いけれど、進むためにはそうせざるを得なかったのです。
まだ結論は出ていません。そんなに簡単なことではないようです。
でも、次の課題が明らかになったのは、大きな収穫だったと思えます。
来期、ネクストコースに通います。
ベーシックで学んだこと、気付かされたことを、どうにかして次のステージに生かしたい!
たくさんの事を教えてくださった講師陣のみなさま、同じ課題をこなすことで色々と刺激を与えてくれたクラスのみなさま、アフターで貴重な経験談をたくさん聞かせてくださった先輩がた、半年間ありがとうございました。
引き続き、来期もよろしくお願いします!

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