大野先生「放送作家とコラボ」授業を振り返って

イルミネーションが目に染みる季節になりました。
順調にクリスマスカラーへと移り変わってきた19期・秋モードの杉田です。

どうやら、赤坂の街を徘徊していたところを大野先生に目撃されていたようで……。
次回からはもう少し目立たないように徘徊しようと思います。

さて、今回は大野先生の授業を振り返ってみたいと思います。

事前にアバンのV・仮ナレ・番組概要をいただき、自分で原稿を書き、それを当日に収録するという実践型の授業。
さらに、キャリア20年以上の放送作家の先生が特別参加くださり、ナレーター・放送作家・ミキサーという三者三様の専門家目線からアドバイスをいただける、まさに超豪華版でした。

僕はアバンということで、Vと仮ナレから感じ取れる情報を全部盛り込み盛れるだけ盛って、そこから尺に合わせて削っていく作業を行ったのですが…… 盛り過ぎて敢えなく撃沈。
ナレーションとして説明されても、情報が多すぎて頭に入ってこない。
引き算がまったく足りていませんでした。

特に心に残ったのは、
「実際に対面はしなくとも、ミキサー・音効・演者・作家・ナレーターが手を取り合って創り上げる総合芸術である」という言葉。

オーケストラのように、それぞれがバランス感覚を持ち寄りアンサンブルしてこそ、面白い番組が生まれる。
視聴者は「ナレーターの声を聴きたい」のではなく、「作品を楽しみたい」。
そしてテレビは「引き算の芸術」
何を削るかに、品性が出る。

放送作家の先生が視聴者の「心のリアクション」を実演しながら説明してくださり、ただただ納得。
なるほど……これが「ナレーションの呼吸」か。プロとアマの差はここにあるのか!と、衝撃を受けました。

さらに、
「これ面白いですよね?超えてきますよね?」という気持ちで文章を書いている。一流のナレーターは、その作家の想像を超えて来る という言葉も胸に刺さりました。

テレビの現場はやりたい人だけが集まっている。
だからこそ面白くなるよう高め合うのが当たり前。
プロの現場の空気を一瞬だけでも感じられたことが、何よりの収穫でした。

僕自身、ナレーションの「引き算」がまだ十分に理解できていないのですが、
まずは盛る → そこから引く
という作業を課題として取り組んでいこうと思います。

これまで他の講師の方からいただいてきた「昭和っぽい」という指摘が出る理由も、今回初めてしっかり理解できました。
これはこれで武器にしつつ、より表現の幅を広げられるよう、引き続き精進していきます。

先生方、貴重なご指導をありがとうございました!