ボイスサンプル収録で「エコノミー」担当の小枝さんに「ビジネス」コースを依頼 したお話

おはようございます。19期モードクラスの沢井由(さわいゆう)です。

今回ボイスサンプル収録においてイレギュラーな申し込みをしたため、「こういう時こそブログをアップするチャンスだ」と偉い人からご指摘がありましたので「由(ゆう)、書いちゃいなよ」なんて言い方をされたわけではありませんが、執筆しております。

従来スタジオバーズでボイスサンプル収録を依頼する場合、「エコノミー」か「ビジネス」を選んで、担当の先生にお願いする流れになります。担当の先生はコースごとに決まっています。イレギュラーな何をしたかというと、本当は「エコノミー」担当である小枝さんに「ビジネス」の内容でお願いした…ということでした。

コースの違いを簡単に説明すると、「エコノミー」は収録日の1日のみスタジオに出向き、「ビジネス」を選ぶと収録前に打合せの時間を設けてくれるので2日間の日程で予約を組んでくれます。

自分は自作の原稿を使うため、客観的な指摘が必須と考えており、「ビジネス」を依頼することは最初から決めていました。ではなぜ、本来「エコノミー」担当の小枝さんに「ビジネス」の内容でお願いしたのか。

理由は4つあります。【理由①】過去に3名の先生に収録を担当してもらったのですが、なるべく異なる先生のディレクションを受けてみたかった。【理由②】小枝さんはモードレッスンの補助で度々参加されていたので、沢井の一番直近の状態を知っており、かつ映像にナレーションを当てたものを観たことがあるのがボイサン担当者の中で小枝さんだけだった。【理由③】現場でMAミキサーの仕事をされており、普段から放送レベルの編集に触れている方なので、その技術力で編集されてみたかった。【理由④】レッスン中の言動から悪球打ちにも懐が深いと感じた(沢井はプレイヤータイプと言われた事がなく、クリエイタータイプだとよく言われる)。

といった理由から事前に許可を取った上で小枝さんに依頼した次第です。以前、他の先生に同様の依頼をかけたクラスメイトがいたので可能なのではないかと思い、お願いすることにしたのです。

聞いたところ、意外にも小枝さんが「ビジネス」を担当するのは初めてだそうで、何気に沢井が小枝さんの「初めての人」になってしまいました。

さて打合せですが、まず自己のプレゼンから入りました。少しでも解像度を上げてもらうために、今まで講師に言われてきた「総評」「評価の高かった点」に加えて「このボイスサンプルにした理由」「悩んでいる点」「前回作におけるMG陣からの指摘」そして時間が余れば「ミキサー技術について教えて欲しいこと」を文章化し、印刷してお渡ししました。

また過去のボイスサンプルや自分のHPにアップしているボイスオーバーカタログも聴いてもらいました。

そして収録予定の自作原稿もお渡しして、いよいよ細かい打合せのスタートです。

まずは「今回ボイスサンプル収録におけるテーマをはっきりさせよう」と言われました。加えて「誰に訴求したいのか」、「何を提案したいのか」という質問が。自分なりの考えはあったものの、改めて文字にする事で、より明瞭に自覚が芽生えると感じました。

そして自作原稿の内容や狙いを解説します。当然指摘が入るのですが、まず「映像が見えてこない」という感想でした。「絵コンテを考えて文章を構成したか?」という質問。うぅ…やってなかった…。テレビナレーションを目指すなら確かに必要な作業だと思いました。自分の気持ちの良い文章だけで構成してもライブ感が出ないのです。絵が想像できれば、フリやウケといった構成も深みを増すとのこと。更に「タイトルコールを意識したか?」「聴き手に寄り添って考えたか?」などなど原稿内容の共有作業が続きます。

テンポやトータル時間、構成順序まで最適となるようアドバイスをくれます。「ビジネス」は文章も一緒に考えてくれるコース。考えて来た原稿を最大限活かせるように修正がビシバシ入ります。なぜそうした方が良いのか、をテレビサイズで解説しながらアドバイスをくれます。説得力が違います。勿論自分からも遠慮せずに提案を入れます。

ミキサーさんならではの技術的な提案もいただきました。「え?そんなこと出来るんですか?」とビックリすることも。今回は原稿が長すぎたため、元の内容を活かしつつ短くする手法と、より印象に残すための提案でした。

そして、キーとなるワードの相談です。案件が来た時に、MGに存在を思い出してもらえなければ仕事を取れる確率は激減してしまう、という事をバーズにいる間、耳が痛いほど聞いてきました。例えば「〇〇案件」があったとして、「〇〇のボイサン録ってた人がいたな…」と。日常でもよくある「名前は出てこないけど、〇〇の人でしょ?」となるアレです。記憶に残る強烈なインパクトを残す事が大切になってきます。

なので、「このボイスサンプルで強く印象づけるキーとなるワード」の提案がありました。今回の場合は、2つのワードをとにかく記憶に残る構成にしようと提案を受けました。うち1つは決して綺麗なワードではなかったので、「これで構わないか?」との打診がありましたが、記憶に残るサンプルにするため受け入れました。

さて、修正原稿が出来上がったので、持ち帰って練習し、次回収録に臨みます。

日をあけて収録当日です。緊張しているので和ませてくれます。さぁブースに入りテストです。ここでもこだわりを見せてくれました。「最近のマイクは高性能だから大抵の音は拾ってくれる」。これは業界で何度も耳にする言葉です。しかし小枝さんのこだわりは更に上を見せます。「個々によってマイクのベスト位置は違うのでそこを見つけて録りたい」と。何度かブースから原稿を読んでみたのですが、納得がいかないようで、何度もブースにやって来てマイク位置を微調整してくれます。え?そんな位置もありなんですか?知らなかった…。録ってもらう側からしたら、「ありがてぇなぁ…」ですよ。そして実際に録れた音を聴かせてもらったら確かに変化が。「コンプレッサー声」なんて言われたこともある自分の声がマイク位置によっては「こもりやすい」傾向がある事も初めて知りました。

読み進めながら、声質が活かせる喋り方やトーンなど、テレビサイズの経験値からどんどん良くなる提案をしてくれます。どこまで応えられていたかは分かりませんが、失敗しても嫌な顔は一切見せず(ブースから見えませんが)、クオリティを引き上げてくれます。

BGMもいくつも候補を聴き比べて選んでくれました。かなりの数の候補を選定してくれていたと記憶しています。

収録も終えると、編集作業が始まりました。マウスやキーを叩く音が速すぎて、また画面が速すぎて、何をやってるのかさっぱり分かりません。これでも自宅で宅録しますから多少の知識はあると思ってましたが、音声編集ソフトにそんな機能ありましたっけ?的な窓がいくつも出てきます。人間、次元が違うものを目にすると思考が停止するんですね。「ジョジョ2部のカーズ」みたいに考えるのをやめました。

BGMの選定や編集など総合的な理由で予定時間をかなりオーバーしてしまったので謝られたのですが、こだわって編集してもらった結果ですから、ひたすら嬉しいです。ひたすら感謝しかありません。

今回、小枝さんに「ビジネス」コースで依頼をかけて本当に良かったと思っています。従来の「ビジネス」コースの依頼だと、バーズの定期開催のイベント時期はおそらく先生一人に対して「なんじゅうぶんのいちの相談枠」だったと思うのですが、今回だけは相談枠を独り占めできたわけですよ。初めての「ビジネス」対応ということもあったのかも知れませんが、徹頭徹尾丁寧に対応してもらえました。このブログを読まれた方の中で、「私も小枝さんにビジネスで依頼してみようかしら」…って人が現れたら面白・・・もとい良いですね。長々と文章を書いた労力も報われます。その際はイレギュラー案件なので事前に許可が必要かと思われます。さて、ここまで読まれた方は凄いです。それでは。