直球も変化球も、最後はストライクゾーンへ!

おはようございます!バーズ在校生の久保多聞です。
 
 
丁度、期と期の間であるこの時期。
今回は計5回のストレートセミナーについて振り返ります。

バーズでは所謂「バラエティ読み」が非常に重視される中で、
今回のセミナーは一見その対局にもあるようにも思える「ストレー
トナレーション」がメインです。
どのような授業が受けられるのでしょうか。
 
 
まずは報道番組のナレーションをレギュラーで担当されモダンストレートを代表するお一人である目黒泉先生の「尺による構築」のレッスン。

当然の事ながらTVのナレーションは映像やタイムに合わせて原稿を読まなければならず、自分の生理で好き放題出来るわけではありません。
ではどのようにしてそのコントロールをすれば良いのでしょうか?
ポイントとなるのは「立てる所」と「捨てる所」。実はバラエティと一緒ですね。
音の高低の説明に音符を使ったり、正に目黒さんの真骨頂とも呼べる盛り沢山のレッスンでした。
 
 
続いては宮島史年先生による「ストレートの読み分け」の授業です。
朝と夜の報道番組を両方担当されているご経験からその読み分けの授業をしていただきました。

ポイントとなるのはその考え方。
まず根本的にストレートとは何ぞ?という部分です。
実際バーズでコア、モードと通いましたが「ストレート」の明確な定義は教わっておらず、世間的にも人によって微妙に解釈にズレがあるようにも見受けられます。

そこで、宮島さんのストレートに対する考えは「主語と述語の関係が明確」「前から後ろへの高低」「修飾語の卓立」の3つだけであり、
これに当てはめて考えればあおい洋一郎さんのバラエティの読みもストレートであるとの事でした。
ストレートは思ったよりも幅広いのです。
それを踏まえて昼と夜の報道番組の読み分けを行う。
読みの選択肢が広がる面白い授業でした。
 
 
最後は元NHKアナウンサーでニュースを読み、現在はナレーターとしてご活躍されている墨屋那津子先生の「とことんフラット」と「意味によるリズム」の授業です。
実は私個人的にこの授業には思い入れがありました。
今回のセミナーも含め墨屋さんの授業の主軸となるフラット技術「NHKメソッド」は以前コアの時に受けたのですが上手く掴むことが出来ませんでした。

NHKメソッドの本質は 「主役は情報」であるということ。
文は一つの意味のまとまり以外では切らず、余分な抑揚も全てカットし純粋な情報のみを伝える正に究極のフラットです。
今回いざコアの時のリベンジを果たすべく読んだところ墨屋さんから「NHKのアナウンサーが喋っているのかと思った」と嬉しいお言葉を!
家で何度も練習した甲斐がありました。
また今回はそこに意味によって読みのリズムを変えていくという応用編にも突入。
コアの授業の延長線かつ一歩先の学習が出来た感じでした。
 
 
計5コマのセミナー授業を受けて感じたのはバラエティ読みもストレート読みも同じ「ナレーション」であるということ。

方法論が若干違えど向かっているベクトルは同じだと言う事をソフトとハード両方の面で学習できました。

一見坦々と見えてその実奥深さはとてつもない。

考えと技術の間口が広がる貴重な授業でした。
講師の皆様、義村学長、畠山マネージャーありがとうございました。
 
 
久保多聞